都市ガス完全自由化でどうなる?プロパンガス世帯への影響は?
2016/04/17
2017年4月には都市ガスが完全自由化
一昨日、昨日に引き続きガスの話題です。
2016年の電力自由化に続いて、2017年からは都市ガスの完全自由化が予定されていることはご存知ですか?
この都市ガス自由化が、私たちの生活にあたえる影響はどのようなものなのでしょうか。
都市ガス完全自由化とは
都市ガス自由化の概要
・これまでの都市ガスは、ガス会社が地域ごとに固定されていて消費者が自由に選ぶことはできなかった。
・自由化によって、消費者は都市ガスの販売会社を選べるようになる。
・既存の都市ガス会社以外の電力会社なども、都市ガスを販売できるようになり、新規参入がさかんになる。
・新たにガス販売に参入する事業者は、すでに敷設されているガス管を利用できる。
・ガス管の敷設・管理・保守はこれまで通り既存の都市ガス会社が行うが、ガス管の利用料が新規参入の妨げとならないように国がチェックをする。
都市ガス自由化のメリット
業者間での競争が進み、ガス代が安くなったり、より良いサービスを受けられるようになる
自由化によって、都市ガス会社以外の会社、たとえば電力会社やプロパンガス会社、さらには通信会社なども都市ガス販売への参入を予定しています。
これによって、業者間の競争が激しくなり、ガス代が安くなったり、より良いサービスを受けられるようになることが予想されています。
また電力・ガスの自由化が先行している海外の例では、電気とガスのセット販売が広く普及しており(イギリスでは70%)、日本でも電気とガスのお得なセット販売が普及していくのではないかと言われています。
経済活性化が期待できる
自由化の恩恵は消費者だけのものではありません。
エネルギー事業者にとっても、異業種からガス事業へ参入することによって新たな顧客を開拓するチャンスをもたらします。
たとえば大手電力会社は、2016年の電力小売自由化によって、新規参入電力小売事業者との競争にさらされていますが、都市ガスの自由化によって、電気とガスのセット販売を行うことで活路を見出そうとする動きが見られています。
都市ガスの自由化はプロパンガス世帯にも影響を及ぼす
ガスの小売自由化に合わせて、ガス導管事業の規制も緩和され、都市ガス供給のインフラ整備が進むことが見込まれています。
その結果、長期的には都市ガスの導管網が拡大され、これまで都市ガスを利用できなかった地域でも、都市ガスを利用できるようになっていくことが予想されます。
そうなると既存のプロパンガス世帯にも、都市ガス利用の選択肢が生じることになり、プロパンガスと都市ガス間での価格競争を加速することが考えられるでしょうね。
また、都市ガスの整備が及ばない地域であったとしても、自由化によって都市ガス料金が下がり、電気とのセット販売が普及するなど、エネルギー業界全体で広く価格競争が促進されれば、その影響はエネルギー産業の一角にあるプロパンガスへも波及していくのではないでしょうか。
このように都市ガスの自由化は、プロパンガスの料金にも影響を及ぼしていくものと考えられます。
昨日のブログで挙げたプロパンガス団体による低価格化・顧客囲い込みも、来るべき都市ガス自由化にともなうガス価格・エネルギー価格の下落を踏まえた布石と見ることが出来そうです。
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