「親の介護」と「自分たちの老後」を考えた家づくり
2016/04/09
現在、妻の母は隣町の賃貸アパートに一人で住んでいるのですが、歳も歳ですので、そう遠くない時期に私達が引き取らないといけなくなりそうな状況です。
また、自分たち夫婦も40代ですので、自分たちの体が老いたときのこともそろそろ考えておく必要があります。
そこで、せっかく注文住宅で家を建てるのですから、親の介護や自分たちの老後のことを考えて、バリアフリーを取り入れた家づくりをしてみたいと考えています。
さしあたり参考にした本は「50代からの快適住まいは80%バリアフリーの家」という本。
この本で提唱されている80%バリアフリーとは、玄関にスロープ、段差の無い床、あちこちに手すりが取りつけられている高齢者施設のような住宅のことではありません。
まだまだ若い世代にとっての家づくりは、機能性だけでなく、デザイン性も損なわない作りにしておきたいものですよね。
そこで、まだ体が元気なうちはデザイン性に配慮した造りにしておきながら、将来的に体の自由が利かなくなったときにも慌てなくて済むように、あらかじめバリアフリーの下準備をしておくことを勧めています。
例えば、50代のうちは、あちこちに手すりを設けることまではせず、手すりが想定される場所の壁に下地ボードを仕込んでおいたり、廊下の幅を広めにとっておいたり、手すり工事にともなう準備を8割型済ませておいたりします。
そして、高齢になっていざ手すりの必要が出てきたとき、ネジ止めだけの簡単な工事で完了、といった具合です。
他にもいくつか参考になる箇所があったので要約をメモしておきます。
・高齢になると階段の上り下りがつらくなるので、LDK、寝室、浴室&洗面脱衣室、トイレといった生活必需スペースをワンフロアに集約させる形が理想的。
・1Fのリビングを広めにとっておき、将来間仕切って寝室に当てられるようにしておく(階段がつらくなったら寝室を1Fに変更する)。
・高齢者は「寝室とトイレはすぐ近く」は絶対条件
・扉は開き戸よりも引き戸が鉄則。
・引き戸を壁の戸袋に引き込み式にしてしまえばまったく存在感が消え、部屋と部屋をワンルーム感覚でつなげられる。さらに吊り戸だと下レールがないので、床面がスッキリ。
・将来手すりを付けるときに迷わないよう、あらかじめ設計者や施工業者に「下地の記録」を頼んでおきたい。
・浴室も車椅子が通れる有効開口75cm以上の、3枚引き戸タイプ(吊り戸)がオススメ。
・トイレの出入り口も有効開口75cm以上の引き戸で、便器前方より便利側方からの横入り型の方が、高齢者にとっては座りやすい(前方のトイレに対しては体を180度回転させる必要があるが、横からなら90度の回転だけで済む)。
・ホームエレベーターは現在工事費200~300万円台で導入できるようになった。
・まぶしさを抑えて明るさを確保するためには、1室1灯ではなく、複数の器具で部屋全体を明るくする1室多灯がオススメ(天井照明60%、スタンドやブラケットで40%)
【参考書籍】
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