「繰り上げ返済はお得」は間違いだった?
2016/04/21
繰り上げ返済はリスクを増やす行為である
以前は、繰り上げ返済を出来るだけ早期から行うのが、住宅ローンの賢い返済方法だとよく言われていました。
でも最近、これに異論を唱えるファイナンシャルプランナーさんをチラホラ見かけます。
今日読んだ本の著者もその一人でした。
著者いわく、確かに繰り上げ返済を行うことで利息分を圧縮できるメリットはある。
しかし、繰り上げ返済を行うことで手元のお金が長期間にわたって無くなってしまうデメリットの方が大きいというのです。
つまり繰り上げ返済は、利息を減らせて得にはなるけれど、同時に家計が破たんするリスクを増やしてしまう行為でもある、ということです。
たしかに、繰り上げ返済をすることで貯金がスッカラカンになってしまうよりも、手元にまとまった額の貯金を残しておいた方が、将来的に収入減や支出増が起こった際にもあわてることなく対応できますね。
だから出来るだけ早く繰り上げ返済を行うことを目指すのではなく、万一の際にも資金繰りに困らないだけの余裕資金を確保出来た段階になってから、初めて繰り上げ返済を行うのが良いという主張がなされています。
利息の支払いは、リスクを避けるためのコスト
そうは言っても、早期に繰り上げ返済をしていれば利息支払い分を削減できるのに、それをしないのは損ではないか、と思ってしまう人もいるでしょう。
その点について著者は、利息の支払いは、リスクを避けるためのコストと考えるよう述べています。
安定した生活を送るための必要経費・保険料であるということですね。
変動金利で借りている人は?
自分は変動金利で住宅ローンを組んでいるから早く返済しないと金利の上昇が怖い、という人もいることでしょう。
しかし変動金利の金利が上がるのは半年に一回であり、事前に上がることが分かるため、金利が上がることが分かった時点で一気に繰り上げ返済すれば良いそうです。
つまり余裕資金を貯金として手元に貯めておけば、収入減などの不測の事態にも対応できるし、一気に繰り上げ返済する用途にも使えるということですね。
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